築80年の築地、大部分の建物にアスベストが残存 地震で飛散の恐れ

東京都の築地市場中央区)の建物のうち、発がん性物質アスベスト石綿)が使われている部分の延べ床面積が約4万7000平方メートルに上ることが26日、分かった。
都は除去を進めてきたが、都有施設の総面積の約16%で取り除けていない。

 小池百合子知事は築地市場について、現市場の大規模改修か豊洲市場江東区)への移転か、二者択一の意向を示している。
築地にとどまる場合、アスベスト対策が重荷になる可能性がある。

 アスベストが残る部分は通称「大屋根」と呼ばれる水産仲卸売り場や青果売り場の駐車場、晴海通り沿いの立体駐車場など。
都の集計では、柱や梁(はり)に吹き付けた建物が約2万4000平方メートルで、屋根などにアスベストを含む建材を使っている部分が約2万3000平方メートルという。
延べ床面積は東京ドームの敷地1個分に相当する。

 除去工事はアスベストが飛散しないように建物を密閉して作業する。営業中で工事が難しい部分が残っており、耐震強度不足の建物1棟も含む。

 アスベストは肺がんのほか中皮腫などの原因になるため、都は年4回、9カ所で大気中のアスベスト濃度を測定している。
これまでのところ、健康への影響はない数値だという。

 ただ、築地市場は開場から80年が過ぎ、老朽化が深刻。大規模地震による建物の損傷や落雷などでアスベストが飛散すると、
健康被害のほか市場機能が滞る可能性を指摘する声もある。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG26H32_W7A320C1CC1000/