酒鬼薔薇聖斗「遺族に殺害過程とか死姦暴露本の印税あげる」

 「自分と同じ“人間”を壊してみたい、その時にどんな感触がするのか、この手で確かめたいという思いにとらわれ、寝ても覚めても、もうその事しか考えられなくなった」

 この手記の出版に遺族の土師守さんは強く反発しました。

 「重大な事件を犯した加害者が、自ら犯した事件を題材にした手記を出版するのは許されることではない。精神に対する“傷害罪”だと私自身は思っている」(土師守さん)

 このような遺族の反発にもかかわらず、手記出版の翌年、加害男性から賠償の申し出が土師さんのもとに届いたといいます。

 「金銭であがなうことはできないが、精いっぱいの埋め合わせをしたいと。出版した手記の印税の一部だと」(土師守さん)
 Q.被害者遺族としてどう思ったか?
 「そんなお金をもらうわけにはいかない」

 加害男性側からの申し出は、事件の被害者3人に対し1000万円に届かない程の額を賠償するという内容でした。その原資は「著作による印税収入」で「今の時点でできる精一杯の埋め合わせ」だと記されていたということです。

 「自分できちんと働いて稼いだお金で支払うなら受け取りますし、それではない今回は受け取ることはできない」(土師守さん)

 贖罪にそぐわないと、手記の印税による「賠償金」の受け取りを拒否した土師さん。一方、加害男性の両親の代理人は手記出版の経緯などについて、こう振り返ります。

 Q.印税を賠償に充てるつもりは?
 「あったと思います。(出版)直後に私の方にも出版社からも電話があったし、彼自身の中にあったのは間違いない」(羽柴修弁護士)

 事件から20年にあたり今月、加害男性の両親から届いたコメントでは手記出版について謝罪していました。

 「被害者、ご遺族の方々には大変申し訳なく思っています。出版に至るまでの順序が間違っているように思いました」

 「まずは(被害者遺族から)了解をとる努力をするべきだったがそれを無視し、結果的に彼は印税が欲しくて出版したと思われる。印税を被害弁償に充てるのも筋違いの話だろうし、そういう意味で順序が間違っている」(羽柴修弁護士)

 いま、加害男性はどこでどのように生活しているのか…

 Q.加害男性は両親に連絡を?
 「一方的な連絡だと思うが何回か…。とにかく(加害男性と)会って、何でこのようになったのか、事件そのものもそうだし手記の出版へのいきさつについても直接聞かねばならない。是非したいと思っています」(羽柴修弁護士)

 事件から20年。遺族への「賠償」そして「贖罪」はどうあるべきなのか…新たな課題として浮上しています。

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